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勤務態度が悪い薬剤師を解雇するには?【法律相談】

私の経営する薬局に困った薬剤師がいます。
調剤ミスが多く何度注意しても改善されず、そればかりか患者さんへの対応も横柄で注意しても改めようとしてくれません。
さらに理由のない遅刻や急な欠勤などが目立つので注意しても一向に改善されません。
あまりに勤務態度が悪いため、今は薬のピッキング作業だけをしてもらっています。薬剤師としてというより社会人として問題があるように思います。
非常に残念ではありますが、この薬剤師に辞めてもらえないか検討しております。
会社が従業員を解雇することは難しいと聞きますが、労働基準法では薬剤師の解雇も同様に難しいのでしょうか?

解雇はどのような場合に認められるか

労働契約法では「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合はその権利を濫用したものとして無効とする」と定めております。

これは、解雇をするにあたり「客観的合理的理由」と「社会通念上の相当性」の二つの要件を充たす必要があるという事です。
しかし、この二つの条件を充たすには労働契約法において厳格に捉えられているため簡単には解雇は認められないのが現状です。

 

つまり解雇が認められる場合というのは、解雇をする理由が重大な域に達しており尚且つ労働者がその職場で働き続ける事で不利になる場合に解雇が認められるという結果になります。

仮に解雇をする場合には30日以上前に予告するか、そうでなければ30日分以上の平均賃金を支払わなければなりません。

勤務態度が悪い事は解雇理由になるか

勤務態度が悪い薬剤師が解雇をするための要件を充たしているかどうかですが、多くの会社では就業規則に解雇事由を定めており、「雇用関係を維持しがたい重大な事由のあるとき」とされている場合、職務への不適格性が著しく悪いケースでは解雇条件の「客観的合理的な理由」になると考えられます。

そして、解雇条件の二つ目である「社会通念上の相当性」を充たしているかどうかですが、これは簡単にいうと「解雇する事によって労働者が過酷な立場に追いやられないか」という観点から判断されます。

 

前項でもお伝えしましたが、この判断はとても厳格に捉えられており、遅刻や欠勤を数回したとか調剤ミスが数回あった程度では解雇する理由としては認められません。

ただし、今回のケースのように労働者である薬剤師が明らかに勤務態度を改めず改善の見込みのない場合には解雇が認められやすくなる事はあります。

 

また、薬剤師という職業が専門性の高い仕事であり、高度な知識をもっていることを前提に採用しているわけですから、それに伴う能力や技術がない場合には解雇を認める要素になります。

解雇は最終手段として考える

本来であれば、教育訓練をして能力を上げる事が使用者には求められますが、その程度があまりに悪ければ給料の見直しなどを打診する事も必要でしょう。

 

その他にも他店舗への配転が可能であればそのような処遇も考慮するべきでしょう。

仕事が出来ないからという理由だけでなく勤務態度が悪く改める姿勢がない場合、解雇以外の策を見つけるのはなかなか難しいかもしれませんが、労働者ときちんと話し合いなどの時間を設けて意見を聞いてあげるなどの歩み寄りが大事です。

yakkyoku

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