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調剤契約とは何でしょうか?今更聞けずにいます・・。【法律相談】

薬剤師が調剤をするにあたって、患者さんにお薬の交付をする際に調剤契約が成立していると言うことらしいのですが、調剤契約って何ですか?いまいちピンときません。
どのような契約の事をいうのでしょうか?

調剤契約は誰と誰の間で交わされる契約なのか

薬剤師が調剤を行う際に患者から処方箋を預かり、薬剤師は預かった処方箋に沿って調剤をしその調剤によって完成した薬の対価を患者が払います。

ここで締結される契約を調剤契約といいますが、特に契約書を渡すなど目に見える形で書類を交わすわけではありませんね。
調剤契約とは調剤の際に自動的に交わされる契約であり、この関係が法的にみて契約に基づいて調剤を行っているという事になります。

これは、薬剤師と患者の間の契約が交わされているのではなく、患者と薬局開設者との間で交わされた契約となります
薬を調剤した薬剤師はこの場合代行者といわれ、薬局開設者の代わりに調剤をする者という立場となります。

調剤契約の「調剤」の意味について

この調剤契約の「調剤」というのは何を含めているのかというと、投薬だけではなく疑義照会、薬袋の作成、服薬指導、情報提供、など患者が処方箋を薬剤師に渡してから、薬剤師が患者にお薬を渡す間の一連の作業の事をいいます。
また、患者にお薬を交付した後の経過の観察なども今後は調剤契約の内容として含まれると考えられます。

在宅医療が薬剤師の業務のひとつとして認知されていく可能性を考えると、調剤契約に沿った考において患者に対して薬を渡すだけでは調剤契約を履行したことにはならないとされるでしょう。

服役指導の義務とはどの程度の義務なのか

「処方通りに投薬する」という部分においては、薬剤師の知識と能力と技術の結果として患者に適切なお薬を渡すことで義務を遂行しているといえますが、服薬指導というものは患者の病気回復のため最善を尽くすというものなのですがそれがどの程度の義務によって遂行されるものかというのが判断しにくいです。

 

この服役指導義務の定義としてこのような判決命令があります。

「いやしくも人の生命及び、健康管理するべき業務(医業)に従事する者は、その業務の性質に照し、危険防止のために実験上必要とされる最善の注意義務を要求される」と裁判官は述べました。

 

この判決は医師に対して判決命令ですが、薬剤師は調剤に関して独占的な権限を与えられ、命および健康を管理するべき業務に従事しているので薬剤師も同程度の義務を負うと考えてよいでしょう。

この「実験上必要とされる最善の注意義務」をどのように定義するのかがさらに難しいですが、いずれにしても個々の患者の特性あるいはその時の状況によって、何が最善の服薬指導であるかは変わってくると思います。

 

その判断は薬剤師にしかできない相当高度な責務であり、調剤契約の中でも最も技量が問われるところです。
正解はないものとし、それぞれの患者の完治に一番近い対応が必要となるのだと思います。
yakkyoku_uketsuke

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