お薬豆知識

狭心症と心筋梗塞に処方するお薬

高齢者に多い病気は臓器でいうとどこにあたると思いますか?

そうですね、なんといっても心臓の病気です。
その中でも狭心症と心筋梗塞は代表的な心臓の病気といえるでしょう。

その代表的な病気に適したお薬の事を、患者さんに上手く服薬指導できているでしょうか?

ここではその二つの病気に適したお薬の情報と患者さんへの服薬指導、副作用の具体的な症状について薬剤師の目線でおさらいしましょう。

狭心症と心筋梗塞の主な症状

狭心症

ご存知の通り、心臓は冠動脈を通って心筋に血液を送り動いています。
狭心症は冠動脈が動脈硬化や痙攣で狭くなることで、十分な血液を心筋に送れなくなるために心臓が酸素不足になってしまう状態の事なのです。
その狭心症には二つの発作があります。

  • 運動したら心臓に負担がかかり胸が痛くなる発作
  • 寝ている時などに冠動脈が痙攣して発作

大きくわけてこの2つがあてはまりますが、発作の感じかたは人それぞれです。
例えば息が軽くつまる感じの発作もあれば、焼け火箸を胸につっ込まれたような激しい痛みまであり、痛みの強さと病気の重さは必ずしも一致しません。
そのため、痛みが少ないからといっても安心はできません。

心筋梗塞

心筋梗塞も冠動脈が狭くなって起こりますが、狭くなったところに血栓(血の塊)が詰まって血液の流れが止まってしまいます。
発作が起きると非常に激しい痛みをともないます。
10分以上治まらない時は医療機関で治療を受ける必要があります。

狭心症と心筋梗塞をお薬で治療をする目的

薬剤師の仕事をしている以上、このような病気をお薬で治療するのがあたりまえと思いがちですが、患者さんの中には薬は何のために飲むのかを知りたい方もいらっしゃいます。
その時は狭心症や心筋梗塞は発作の予防や、発作の軽減がお薬で治療できる事をきちんと説明してあげましょう。

そして発作の状況や痛みの具体的な内容によって狭心症や心筋梗塞に合ったお薬を処方します。

狭心症・心筋梗塞を知るためにおすすめの書籍

最新治療や再発防止等が分かりやすい図解入りで説明されています。評価が高い一冊です。
(Amazonレビュー有り)

名医の図解 狭心症・心筋梗塞の最新治療と発作を防ぐ安心読本

新品価格
¥1,512から
(2015/9/13 01:49時点)


狭心症と心筋梗塞に効くお薬の種類と副作用

お薬の種類 お薬の利き方 副作用
硝酸薬 冠血管を拡張させるお薬です。
発生時に使ったり、予防に使うものなど色々な剤型があります。
・顔が赤くなる
・血圧が下がる
・頭が痛いなど
カルシウム拮抗薬 冠血管を拡張させる薬です。
特に冠血管が痙攣を起こす狭心症では、血管の収縮を抑えます。
また、血圧を下げるので発作の予防にも使われます。
・顔が赤くなる
・頭が痛い
・めまいがする
・ドキドキする
・顔が赤くなる
β遮断薬 心臓が収縮するのを抑えます。
心筋が適度に酸素を必要としないように促します。
・頭が痛い
・めまいがする
・フラフラする
冠血管拡張薬 冠血管を広げる作用があります。 ・頭が痛い
・ドキドキする
・顔が赤くなる
抗凝固薬 血液を固まりにくくする作用があります。 ・ムカムカする
・下痢をする
・出血する
・毛が抜ける
抗血小板薬 動脈の血栓の防止をする作用があります。 ・食欲がなくなる
・ムカムカする
・お腹が痛い
・めまいがする

狭心症に適したお薬

狭心症は粥状硬化により一時的に心筋の血液が不足し、必要な酸素や栄養が心臓に行き渡らなくなって胸痛などの症状を引き起こします。
このような時に、心筋の血液の需要と供給のバランスをとる抗狭心症薬で、冠状動脈を拡げて心筋への血液量を増やしたり心臓の仕事量を減らしたりする作用をもっています。

ニトログリセリンなどの亜硝酸薬

主に抹消の静脈を拡張し心筋の仕事量を減らして症状を軽減します。

カルシウム拮抗薬

抹消動脈の細胞内へカルシウムイオンが流入するのを妨害し、最終的に心臓の酸素消費量を減らします。

β遮断薬

心臓のβ受容体を遮断し心臓の収縮力、心拍数の増加、血圧上昇を抑制するので結果として心筋の酸素消費量を抑えることができます。

患者さんに注意するポイント

薬を飲む前の症状と飲んだ後の症状に違いがある場合は、その変化を詳しく医師に伝える事。
(ちゃんと伝える理由としては、病気の進行やお薬の効き具合を確認するために必要だからです。)
抗凝固薬のワーファリンは、医師や薬剤師に指示された服用量を守り、1日1回決まった時間に服用する事。
手術や抜歯などで、他の医療機関に受診する場合はワーファリンを服用している事を必ず医師に連絡する事。
ケガなどをしやすい仕事は避けて、ケガした場合に止血しにくい時はすぐに医師に相談する事。
薬を飲み忘れた時は、次回の時に2倍飲んだりせずに、パスして次回から正しく飲むようにする事。
暴飲暴食、無理な運動、急に走るなどを避け、発作が起こったら安静にする事。
禁煙、肥満の解消、過度な飲酒を避けること、また動物性脂肪や塩分のとりすぎにも注意してもらいます。

[book_fukuyaku]
yakuzaishi_soudan