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薬剤師は服薬指導の義務をどこまで徹底すれば良いの?【法律相談】

投薬に当たり、ご高齢のために薬剤師の説明を正確に理解しているのか不安に感じる患者さんがいます。
こうした患者さんの場合、服薬指導などの義務をどこまで徹底すればいいのか悩みます。
 
仮に、患者さんが理解不足のために間違った服用をしてしまい健康被害が起こってしまった場合、薬剤師の責任はどのように問われるのでしょうか?

服薬指導義務に最善を尽くしていたかどうかが重要

薬剤師が患者の理解度に合わせた最善の服薬指導義務を尽くしていたにも関わらず、患者の勘違いにより健康被害が起こってしまった場合、薬剤師が責任を問われる事はありません。

服薬指導をした際には薬歴にきちんと記録しておき、その薬歴をもとに次回必要な服薬指導をする事が重要です。

また、患者の勘違い・・ではなく、患者独自の判断で意図的に服用方法を変更した結果、健康被害が起こってしまった場合でも薬剤師が適正に服薬指導を行っていれば責任を負う事はありません。

服薬指導義務はただの「情報提供」だけで済まさないことが大事

薬剤師に服薬指導が義務付けられている意義として、患者に処方通りに医薬品を服用してもらい副作用を防止するなど適切に医薬品の使用がなされるためです。

しかし、患者さんの中には理解度が高い方もいれば低い方もいます。それぞれに通り一遍の服薬指導をしたとしても、それだけでは服薬指導義務を果たしたとはいえません。
これは平成26年の薬剤師法の改正で「情報提供」だけでなく「薬学的知見に基づく指導という文言が加わったことにより、より明確になったと考えられます。

 

もっとも、会話や状況だけでは患者の理解度を把握するのは難しい場合もありますので、薬剤師としては投薬時に積極的に確認し把握することが重要になります。

そして、必ずその指導内容を薬歴に残しておき服薬指導義務を尽くした事を後からでも確認できるようにしましょう。

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患者さんが誤服用しないように工夫をする

患者さんがいまいち理解力が足りないからと、必要な説明を省いたり自分の勝手な判断で患者さんへの説明を疎かにしてしまっては、薬剤師の仕事を全うしているとは言えません。

万が一の場合は損害賠償に発展する非常に責任の重い仕事です。
そのため、服薬指導義務は薬剤師の義務の中でも最も重要なもののひとつです。

 

例え耳が聞こえにくい患者さんがいたとしても、聞こえないからと服薬指導を安易に済ませるのではなく、絵で説明したり事前に袋を色で小分けしたりするなどして患者さんに理解してもらい、誤服用がないよう工夫をしてあげる事が大事であり、服薬指導義務を尽くしていると言えるのです。

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