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併用禁忌薬を他薬局が患者さんに投薬していた!【法律相談】

日頃から来局されている患者さんが他薬局でもらったというお薬手帳を見せてもらいました。

内容を確認してみると、なんと当薬局で出しているお薬との併用禁忌薬が他の薬局で投薬されている事が分かりました。
初回来局時に併用薬の確認はしたのですが、その後は併用禁忌薬が他の薬局で追加処方されていたことを把握していませんでした。

患者さんは当薬局で受け取ったお薬の事を他の薬局に伝えていたそうですが、その薬局は併用に関して問題ないと回答したらしく服用を続けていたそうです。

幸い患者さんに健康被害はなく、すぐに医者に確認して併用禁忌薬は変更になりました。
今回は事なきを得ましたが、このように他の薬局で投薬された併用禁忌薬を見逃してしまった場合でも当薬局や当薬局の薬剤師は責任を負うのでしょうか?

患者が服用している薬すべてに確認義務があります

薬剤師の義務である患者の薬剤服用歴の確認については、自分の薬局で受け付けている薬だけに限られてはいません。

患者が服用している全ての薬に対して行うものと薬事法で定められています

 

この義務を実践するために、自分の薬局で処方箋を受け付けたわけではない薬についても患者の薬剤服用歴やお薬手帳によって確認する必要があるのです。
薬剤師が適切な服薬指導をするためには必須であるため、初回来局時だけでなく来局のたびに変更がないかなどの確認は必要になります。

併用薬の確認をしなければ責任を問われます

薬剤師が他薬局で投薬された事実を知らなかったとはいえ、薬剤師の義務である服用薬歴の確認をせずに見逃してしまっているという過失があります。

併用禁忌薬において相互作用があり患者に健康被害が起こってしまったとすれば、これは患者に対して損害賠償責任を負わざる得ないと考えられます。

患者に対して双方が損賠賠償責任を負います

今回は、併用禁忌薬の服用において他薬局は誤投薬をし、自薬局では併用禁忌薬を見逃してしまっています。

このような場合、どちらが一方が悪いから片方だけが責任を負うという関係にはなりません。

 

どのような関係であるかというと、法的に「不真正連帯債務」の関係となり、どちらの薬局も義務を怠ったとして「共同不法行為」があったとして患者に全額の損害賠償責任を負う事になります

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患者にかかりつけ薬局をもってもらう事が理想

今回のようなケースが起きないためにも、服薬歴等のチェックは万全にする必要があります

そして、できるだけ一つの薬局で患者の服用薬の管理ができるよう、患者にかかりつけ薬局を決めてもらう事が理想です。

ですが、それが難しい場合にはお薬手帳をしっかりと活用して来局のたびに確認するなどする事が併用の危険を防ぐ策といえます。

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